治療は、変化を感じられなくても計画的に来ることが大切。
例
患者さんが、5回ほど施術を受けたのに、症状の変化を感じないことにナーバスになっていることを感じた私は、
「心配ないです。計画通りです。」と伝えました。
患者さんは心配ながらも安心し、その後治療はトータル8回ほどで日常生活の痛みもなくなり、治癒し結果的に喜んで頂けました。
このケースでは、患者さんは症状に変化を感じないことに不安を感じていました。
しかし、施術者は良くなっていることを実感していましたので、計画通り来てもらうように、冷静に対応しました。
無事に8回ほどで、日常生活に支障なくなり、治癒に至ったのですが、この時に、もし患者さんが途中で判断を見誤った場合、今後も違和感や痛みが残り、別の院や医療機関に、たらいまわしにされてしまう可能性もあります。
そしてそのうちに治ることも諦めてしまうかもしれません。
痛みの変化は、その人により異なります。
体の感覚知覚が鈍ければ、痛みに対しても鈍く、痛みを感じる状態はすでに状態は悪化しているといえます。
そうすれば痛みの軽快感も鈍く、施術をしても症状の変化を感じられないかもしれません。
そういう人の多くは、慢性化し、数か月、数年と痛みを放置していた結果といえます。
そのため、痛みの感覚を変化の対象にするのではなく、別の感覚を軸にし、症状が少しずつ変化していることを、肯定的に捉えてもらう工夫も必要です。
それをヒーリングと当院では言い、
問診・視診・触診により患者と施術者の感覚を共有し、施術の改善を肯定的に捉えられるように工夫してます。
繰り返し施術を行えば、自然治癒により正常な感覚に戻り、状態はいずれ好転します。
状態を正常に感じられるようになれば、より自然治癒が促進され治癒することが出来ます。
そのため、さきほどのケースでは、症状を5回目まで感じられなかったのですが、6回目以降状態が好転し症状の軽快を感じられるようになり、8回で治癒とすることができました。
特に、施術の始めは計画に支障をきたさないことが大切です。
施術を行うと、施術した部位の血流は改善し、状態は良くなるのですが、それを継続して行うことで、常に良い状態を維持することで感覚を正常に戻すことが出来ます。
もし途中で、自分の感覚を疑い、痛みが強く感じるようになったから、と判断を誤り、患者自身が途中で手を振りほどいてしまえば、治癒は停滞します。
当院では、痛みは正常な反応なので、悪いものでははないと説明します。
「動かして、痛みが出た。」など、自然な反応を無視してはいけません。
自然な反応にこそ、治療に必要であり、その痛みの原因を突き詰めていけば、いずれ痛みはなくなり自然治癒に至ります。
しかし、それが、治癒の一番の難しさかもしれませんが、最も基本的なことに集約されます。
施術時に尊重されるべきこと
- 患者の感覚
- 施術者の感覚
- お互いの感覚
当院の概念に【意向遵守】があります。
それは言われるがままにサービスを提供することとは違います。
例えば、
患者が左の腰が痛いので、その部位を中心にほぐして欲しいなど
これは単なるサービス業であり、施術者の創造性が阻害され、癒しを促進しません。
治療は施術者の創造性からなり、施術の強要は、自然に反するため、患者が施術者を強制しても同様です。
逆も然り、
施術者が患者の感覚を無視し、施術者の感覚ありきで施術を行っても、患者は状態を認識していないので、自然治癒力は高まらず、いずれ治癒力は停滞します。
お互いの感覚が尊重されている心地よい関係性が、治癒を促進させます。
誤解して欲しくないのですが、これは患者を教育するなどの強制的な何かを求めることとは違います。
強制力でなく自然治癒は停滞するのが当院の原則、自然の原則なので、強制力を与えることは注意が必要です。
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