これら戦略や概念は単なる当院の思想ではなく、治療の根源となる概念そのものを言葉により体系化したものです。
体はひとりひとり違うため、ひとり一人の戦略が必要です。
戦略とは
ひとりひとり戦略を変えて改善に取り組むことです。
例えば、
腰痛の技法を学んだとしても、その技法で、治る人Aと治らない人Bがいます。
全て同じ技法で、全ての腰痛が治せるわけではありません。
専門的に診て診断名にAB共に狭窄症と診断された場合にも、狭窄症の技法を使ってもAの人は治っても、Bの人が治るとは限りません。
その理由は、
狭窄症はただの専門用語であり、痛みと必ずしも一致するとは限りません。
レントゲンを撮ったら、たまたま狭窄症が見つかったという、ひとつの要因に過ぎないのです。
そのため、Aさんは治せても、Bさんの腰痛は治らないということが起きます。
では、それらの腰痛をどのように見分けるかが、当院のひとり一人戦略に繋がります。
皆さんも経験があるかと思いますが、その人が腰痛持ちがどうかパッと見てわかる時がありませんか?
でも、今度はその人に腰痛がありますか?と聞いても、その人は腰痛はないです。と、答えるかもしれません。
明らかに腰が痛そうに悪そうに見えても、その人は痛くないと答えるわけです。
仮に、狭窄症があり腰痛もちのAさんと、狭窄症もあり一見腰が悪そうに見える腰痛ではないCさんがいます。
この違いは何かというと、Aさんは腰痛を意識できていて、Cさんは腰痛を意識出来ていないという可能性があります。
例えば
Aの人は、腰を動かす機会が多く、日ごろから痛みを感じる機会が多いため、腰痛を意識しています。
Cの人は、日ごろからあまり腰を動かす機会がなく、痛みを感じないように無意識に使うため、腰が悪そうに見えても腰痛を意識していません。
人の体は普段からすべてを認識できるわけではなく、むしろ認識できない痛みや不調の方が多いです。
そして、そういう普段痛みを感じていないCさんは、あなたかもしれませんということです。
今、これを読みながら、腰に意識を向けて、姿勢を正してください。と言ったら、なんとなく腰に痛みを感じませんか?
それは腰を意識して、痛みがあるかどうか動かし感じたからこそ、腰に痛みがあることを、認識することが出来たわけです。
腰痛はすでにあるということを意識しなければ、Cさんの腰痛はいつか必ず悪化します。
逆にそこに意識が向かずに、Cさんの腰痛を施術しても、理解いただける可能性が低く、自然治癒力も促進されないでしょう。
これが、ひとりひとりに合わせて戦略が必要な理由であり、当院が戦略を築き施術を行う最たる理由です。
当院の戦略
すべての戦略には、概念(コンセプト)が必要です。
次に、予約から初診そして治癒までのプロセスが自己治癒力を高め、安心して取り組める環境を築きます。
プロセスの中にはフェーズ(局面)があり、時に繰り返しフェーズを続けます。
そして、ステップに注意しながら一段一段歩むために、手を引きサポートします。
ひとり一人戦略を築けば、健康に繋がる道が開け、そこに付加価値が生じます。
概念(コンセプト)
概念とは
概ねの心の中に常あるものとなり、自然に無意識に常にある思考のことです。
無意識だけど、大事にしていること、強制的ではなく、自然と築かれたものであり、自然治癒を促進させる施術者と患者を包括しているものが概念です。
当院のすべての戦略や施術や言葉や使命に対しても、この概念が包括している必要があり、自然と構築してきたものだけど、あえて、言葉にするなら「以下が当院のコンセプトになります。」となります。
当院のコンセプト
治るというのは、自然な癒やしが促進されたものなので、決して、強制的に治癒を促進させるものではなく、強制的な癒しはいずれ持続力を失います。
患者の意向を教育的に指導するものも同様で、的外れになります。
患者の「治りたい」が遵守されるように、気付きを与えていくのが意向であり、局所的に専門的に深くみても、それは木をみて森をみない不自然であり、人は体と心が繋がりをもつため、局所だけでなく全体像を意識した創造性が必要となります。
過去の要因に捉われても、それは仕方のないことであり、現在の問題に意識を向けさせ、自身の体を知って感じてもらう事が癒しのエネルギー(自然治癒力)に繋がります。
施術者と患者の概念が包括されていれば、共同作業で自然治癒を促進させることが出来ます。
施術者への強要も患者への強要も、どちらかに強制力が生じた場合、そこには信頼や安心の構築に必要な概念とは異なります。
概念は、お互いにとって、心地の良い関係を築くことに繋がります。
-
-
コンセプト⑦自分を知り覚える
2024/4/20
知覚は、知り覚えると書き、感覚は、感じて覚えると書き、自覚は、自分を覚えると書く。
-
-
コンセプト⑥認知し変化を認識する
2024/7/25
患者の自然治癒力を促進させるには、自分の状態を知り、患者自身が変化を感じ取れるように、サポートするのが施術者側の役割となります。少しづつですが変化を感じ取れるようになれば、患者の自然治癒力はより高まります。
-
-
コンセプト⑤共同作業
2024/7/25
カリスマ性とは、認知度、知名度のようなものです。プラセボは、偽薬を使い、安心し、治癒が促進されます。施術者はしっかり手をつなぎ道案内をするのですが、患者が他の何かに惑わされてしまった場合には、どうすることも出来なくなります。
-
-
コンセプト④専門性と創造性
2024/7/25
施術家のスペシャリストであれば、農家と同様、見て、触って、聞いて(視診、触診、問診)、痛みを創造的に把握することが出来ます。それは、全体をみて育つかわかる農家と同じです。それが自然治癒力に繋がります。
-
-
コンセプト③局所と全体像を見る
2024/7/25
体を自然と捉えれば、局所的な問題が、身体全体にどのような影響を与えているのか見えてきます。逆に、身体全体の問題が、局所にどのような影響を与えているかも見えてきます。
-
-
コンセプト②否定強制しない
2024/7/25
自然治癒力を高めるためには、強制や否定は避けることで、自然な癒しが促進されます。施術力と技術力を組み合わせ、個々の痛みを改善し、お互いの心地さが自然な癒しのエネルギーを更に促進します。
-
-
コンセプト①意向遵守
2024/7/25
患者さんは、意向をこちらにうまく伝えられないことの方が多いかもしれません。意向遵守するというのは、どのように意向を引き出し、患者さんのもつ自己治癒力を高められるかがポイントです。