四十肩、その痛みの原因は不調や歪みにある

その他不調 自律神経の働き 首・肩の痛み・(四十肩、寝違え、神経痛)

【四十肩・五十肩】その痛み、「いつか治る」と放置していませんか?それは身体からの限界サインです

2025年6月13日

はじめに:「年のせい」と諦めている、あなたへ

  • 「そのうち治ると思っていたのに、どんどん腕が上がらなくなっていく…」
  • 「夜、ズキズキとした痛みで目が覚めるのが、何よりもつらい」
  • 「着替えや、髪を洗うといった、当たり前の日常動作さえままならない…」

四十肩・五十肩の痛みは、経験した人にしかわからない、生活の質を著しく下げる、深刻な問題です。多くの方が、「年のせいだから仕方ない」「放っておけば、いつか治る」と、痛みに耐えながら、不自由な毎日を過ごしているのではないでしょうか。

しかし、もしその痛みが、単なる老化現象ではなく、あなたの身体全体が発している「もう限界だ」という悲鳴だとしたら? この記事では、なぜ40〜50代という特定の時期に、あなたの肩が悲鳴を上げるのか、その本当の原因を解き明かしていきます。

一般的な見解と、そこに隠された「本当の問い」

一般的に、四十肩は「肩関節の周囲に炎症が起きている状態」と説明されます。そして、その原因は「年のせい」という、曖昧な言葉で片付けられがちです。

しかし、私たちは、そこにこそ目を向けるべきだと考えています。 もし、本当に「年のせい」だけが原因なら、なぜ痛みの強さに波があるのでしょうか。なぜ、特に夜間に痛みが強くなるのでしょうか。そして、なぜ同じ年代でも、なる人とならない人がいるのでしょうか。

『なぜ、40〜50代という、人生の特定のステージで、肩は動かなくなるのか?そして、よく言われる「ストレス」とは、一体何なのか?』

当院が示す「核心的な答え」:それは「肉体的ストレス」の蓄積

「ストレスが原因」と聞くと、多くの方は仕事や家庭環境といった「精神的なストレス」を思い浮かべるかもしれません。しかし、私たちが指摘したいのは、それだけではありません。

あなたの四十肩の本当の原因。それは、精神的ストレスに加え、あなた自身も気づいていない「肉体的なストレス」が長年蓄積し、あなたの身体の許容量を超えてしまったことにあるのです。

なぜ?根本原因のメカニズム解説

迷走神経のイラスト

「肉体的なストレス」とは、一体何でしょうか。 それは、以下のような、身体からの小さなSOSサインの数々です。

  • 手足の先が、以前よりも冷えやすくなった
  • 夕方になると、足がむくみやすくなった
  • 胃腸の調子が悪く、便秘や下痢を繰り返すようになった
  • しっかり寝ても、疲れがなかなか取れない

これらはすべて、身体が様々なストレスに対処し、正常な状態を保とうとする「恒常性(ホメオスタシス)」という機能が、乱れ始めているサインなのです。

私たちの身体は、自律神経やホルモン、血液循環といった、あらゆる機能を総動員して、この恒常性を保っています。しかし、仕事、加齢、生活習慣といった様々なストレスが重なり、その処理能力の限界を超えてしまうと、身体はSOSとして、あちこちで「炎症」を起こし始めます。

それが内臓で起きれば胃腸炎や下痢になり、鼻で起きれば鼻炎になる。そして、たまたま関節でその炎症が起きたもの。それこそが、四十肩の正体なのです。 痛風が、単なる関節痛ではなく「タンパク質の代謝異常」であるように。リウマチが、原因不明と言われつつも「代謝異常」が関わっているように。四十肩もまた、単なる肩の炎症ではなく、身体全体の恒常性が崩れた結果として現れる、代謝異常の一種である、と私たちは考えています。

この身体の恒常性を司る「自律神経」と「ストレス」の深い関係については、私たちの治療哲学の根幹をなすテーマです。

(※詳しくは、こちらの専門記事もご覧ください。)

負の連鎖:腰の不調が、肩の炎症を加速させる

さらに、この「炎症が起きやすい身体」という土台に、別の問題が加わると、症状は一気に悪化します。 例えば、日頃から腰に負担がかかり、腰痛を抱えているとします。すると、腕を上げる際に働く「広背筋」という大きな筋肉を、腰でうまく支えることができなくなります。その結果、腕を上げるたびに、肩関節に余計な負担がかかり、摩耗し、炎症をさらに強く引き起こしてしまうのです。

広背筋の解剖図
詳細な解剖図は専門書などでご確認ください。

どうすれば?まず「夜間痛」を抑えることから

当院では、まずあなたの身体で何が起きているのかを正確に把握し、根本原因にアプローチします。しかし、何よりもまず優先すべきは、あなたの睡眠を妨げている「夜間痛」を取り除くことです。

炎症が起きている部位は、熱を持っています。この熱感が、夜間に痛みを増幅させる大きな原因です。 そこで、当院ではまず、ご自宅でできる「適切なアイシング」の指導から始めます。

セルフケアのヒント:正しいアイシングの場所

痛む肩そのものを冷やすのではなく、熱感の原因となっている血流が集まりやすい、「鎖骨の周り」「脇の下(腋窩)」を、氷嚢などで15分ほど冷やしてみてください。これを寝る前に行うだけで、夜間の痛みが和らぐケースが多くあります。

こちらの記事「アイシングの正しい知識と方法」で解説しています。)

このような適切な初期対応で炎症をコントロールしつつ、当院では【ハンド照射近赤外線療法】などを用いて、炎症の根本原因となっている身体全体の歪みや、自律神経の問題にアプローチしていきます。

まとめ:「年のせい」という言葉で、諦めないでください

四十肩・五十肩は、単なる老化現象ではありません。 それは、あなたがこれまで頑張ってきた人生の中で蓄積された、様々なストレスの総決算が、「もう、これ以上は無理だよ」と、肩の痛みとして現れた、身体からのメッセージなのです。

そのメッセージを正しく受け止め、根本原因にアプローチすれば、あなたの身体は必ず応えてくれます。 「どこに行っても治らない」と諦めてしまう前に、ぜひ一度、当院にご相談ください。 その一歩が、あなたが再び、痛みなく穏やかな毎日を取り戻すための、希望の光となるはずです。

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