自律神経はまず脊髄から自律神経節(自律神経の集合体)に集まりそこから各臓器や血管に働きかけています。星状神経節は自律神経節の中で頸胸部にある交感神経節です。
星状神経について

C7T1の前方に位置
頸部の前にあり第1胸椎の高さ鎖骨の裏側に位置します。主に上肢の自律神経の働きを調整する神経節です。
星状神経節の主な分布域は頭部、顔部、頸部、上部胸背部、上肢、胸腔内臓器です。そのため、耳鳴り、頭痛、レイノー病、肩こりなど上肢の疾患に対しての治療の有効性が認められています。
自律神経節は神経細胞体とそれらの樹状突起の集塊(自律神経の集合体)で、交感神経節と副交感神経節に分かれます。星状神経はその中でも交感神経節となり、別名頸胸神経節ともいわれます。星状神経節に集合した神経はそこから主に上肢を中心に働きを起こしています。

星状神経節の位置
星状神経節照射により下肢の血流も増加したという報告もある星状神経節の位置とは

出典 スーパーライザー神経照射法 真興交易出版部
星状神経節は鎖骨の裏側にあるため直接施術することが難しいために、深部まで光を届けられる事が出来る近赤外線(スーパーライザーやメディチャーライト)などの光照射が行われています。
写真は鎖骨を除いた星状神経節の位置を示した図です。星状神経節照射はまず頸動脈を触診しその内側に置くようにすると効果的といわれています。しっかり部位を確認し照射を行うか、張りや浮腫みが強く照射しにくい場合には、何度か場所をずらしながら照射することで、むくみが改善され照射部位を確認しやすくなります。
神経節への効果とは
神経節へ照射する事で交感神経の緊張が抑制され、疼痛、血流障害、発汗異常、神経麻痺、機能低下などの改善がみられます。
その他の適応疾患一例
- 自律神経失調症
- 筋緊張性頭痛
- 脱毛症
- 顎関節症
- アレルギー性鼻炎
- 慢性副鼻腔炎
- 喘息
- レイノー障害(上肢血行障害)
- 頚肩腕症候群
- 肩関節周囲炎
- 不定愁訴
- 帯状疱疹
- 頭痛
- 耳鳴り
- 肩こり
- 発汗異常
自律神経の主な働きとは
自律神経は背骨の脊髄からでており、先程の神経節に集まり各臓器に働きかけます。血管と並走するように毛細血管にまで全身に張り巡らされています。
自律神経は主に2つの作用で身体の機能を整えています。
- 交感神経=緊張
- 副交感神経=弛緩

自律神経が乱れるとどうなる
- 頭痛
- 発赤
- 異常発汗
- 冷え
- 疲労感
- 不眠
- 便秘
- 胃腸障害
などの不調が現れやすくなります。
