- 「カロリー計算も運動も頑張っているのに、なぜか痩せない…」
- 「ダイエットに成功しても、すぐにリバウンドしてしまう…」
- 「炭水化物ダイエットが良いと聞いて夕食を抜いてるのに痩せない…」

もしあなたがそんな経験をしているなら、その原因はあなたの意志の弱さや努力不足ではありません。問題の根源は、あなたがこれまで考えもしなかった「後頭骨」にあるという新提案です。後頭骨が問題となり引き起こす「運動神経の機能低下」と「むくみ」にあるのかもしれません。
今回は、「なぜ太るのか」という永遠のテーマに対し、一般的なカロリー論とは一線を画す構造と神経機能に基づいた「新しい答え」を提示します。
「ストレス太り」だけでは説明できない矛盾
一般的に、ストレスがかかると交感神経が優位になり、食欲が増して太りやすくなる(ストレス太り)と言われます。しかし、現実はそう単純ではありません。
同じように強いストレスを受けても、逆に食欲をなくし、痩せてしまう人も大勢います。この矛盾は、「太る」という現象の裏には、交感神経の問題だけではない、もっと根源的なメカニズムが隠されていることを示唆しています。
本当の原因は「運動神経の低下」と「むくみ」にある
その根源的なメカニズムの出発点こそが、後頭骨
です。

後頭骨は、脳と全身をつなぐ神経の束である脊髄の「関所」です。この関所周りの構造(筋肉や靭帯)が緊張し、歪むことで、脊髄神経の伝達効率、つまり「神経の流れ」そのものが悪化してしまうという新提案です。
この「神経の流れ」の悪化は、特に下半身の筋肉に深刻な影響を与えます。
- 筋肉への指令が弱まる
- 脳からの「動け」という指令が、脚の筋肉に100%届かなくなります。その結果、筋肉は本来の力を発揮できず、機能が低下していきます。
- 「第2の心臓」のポンプ機能が低下する
- 脚の筋肉は、血液やリンパ液を心臓に送り返す強力なポンプ、いわば「第2の心臓」です。神経の指令が弱まり、このポンプ機能が低下すると、体内の水分や老廃物は重力に逆らえず、下半身に滞留し始めます。
- 慢性的な「むくみ」の発生
- この滞留こそが、多くの人を悩ませる「むくみ」の正体です。むくみは、体重を直接的に増加させるだけでなく、血行不良を招き、細胞レベルでの基礎代謝をさらに低下させるという最悪の悪循環を生み出します。
つまり、「後頭骨の緊張 → 脊髄神経の機能低下 → 脚の筋肉のポンプ作用低下 → むくみの発生 → 代謝の低下」という負の連鎖こそが、「太りやすく、痩せにくい体質」を作り上げる本当の原因なのです。
「むくみ」が「ストレス太り」を完成させる
そして、ここからが重要です。 後頭骨の緊張から始まった「運動機能の低下」と、それによる「むくみ=滞り」。この状態は、体にとって慢性的な身体的ストレスとなり、ホルモンバランスを崩壊させます。
体が常に「滞っている」というストレス下に置かれると、私たちの体は防衛反応としてストレスホルモン(コルチゾールなど)を分泌します。このホルモンは、食欲を増進させ、特に高カロリーなものを欲するようになり、さらに脂肪を蓄積しやすくさせます。
つまり、「後頭骨の緊張 → 運動機能低下 ⇒ むくみ(身体的ストレス) → 食欲増進&脂肪蓄積ホルモンの分泌 → 精神的なストレスでさらに悪化」という、完璧な「ストレス太り」のサイクルが完成してしまうのです。
なぜあなたのダイエットは必ずリバウンドするのか?
このメカニズムを理解すると、なぜ多くのダイエットが失敗に終わるのかが見えてきます。

- 食事制限やマッサージ:
- これらは、むくみを一時的に解消し、体重を減らすかもしれません。しかし、それは蛇口から水が漏れているのに、必死に床を雑巾で拭いているのと同じです。
- 根本原因の放置
- 雑巾がけ(対症療法)をやめれば、床はまたすぐに水浸しになります。なぜなら、「神経の機能低下」という蛇口の故障が、全く修理されていないからです。
後頭骨の状態を改善し、運動神経の機能を正常化させない限り、あなたの体は常に「むくみやすく、代謝が低い」状態のまま。だから、必ずリバウンドしてしまうのです。
その先にある「腰痛」:負の連鎖は止まらない
しかし、この負の連鎖はここで終わりません。 多くの人が「体重が増えたから腰が痛くなった」と短絡的に考えがちですが、真実はもっと根深いところにあります。

体重の増加が腰痛の「原因」なのではなく、むくみや肥満を引き起こした「運動機能の低下」こそが、腰痛をもたらす「共通の根源」なのです。
後頭骨から始まった「神経の流れ」の悪化は、脚だけでなく、体を支える要である腰・お尻・股関節の筋肉群にまで及びます。特に、腰痛発生のメカニズムにおいて、後頭部の問題が股関節の機能低下に直結していることは、私たちの長年の臨床経験が示す揺るぎない事実です。施術後に多くの方が「頭が軽くなった」だけでなく、「股関節から足首まで柔らかくなった」と驚かれるのは、まさにその証拠。これは教科書には書かれていない、現場だからこそ見えてくる体全体の繋がりなのです。
股関節や体幹という「土台」を支える筋肉が本来の力を失えば、腰椎や骨盤は安定性を失い、ぐらつきます。この不安定性が腰椎に微妙なズレ(変位)を生み、関節のしなやかな「遊び」を奪います。その結果、二次的に神経が圧迫され、耐えがたいしびれや坐骨神経痛へと発展していくのです。
つまり、あなたの体の「むくみ」や「肥満」は、単なる体重の問題ではありません。それは、すぐそこに迫る「腰痛」の前触れであり、その腰痛の先には、さらに深刻な不調が待ち構えているという、体からの重要な警告なのです。
「太らない・痛まない体」を作るための、自然な論理
では、どうすればこの負の連鎖を断ち切れるのでしょうか。 当院が推奨するのは、強制的な対処ではなく、体の機能を根本から正常化させる「自然な論理」に基づいたアプローチです。それは、以下の三位一体で成り立っています。

- 後頭骨の調整(蛇口を修理する): すべての元凶である後頭骨周りの構造的な問題を整え、神経の流れを正常化させます。これが最も重要で、すべての土台となります。
- 運動機能の向上(ポンプと土台を強化する): ストレッチや適切なトレーニングによって、機能が低下してしまった筋肉(脚のポンプ、腰を支える土台)を再教育し、正しく使えるようにします。
- 適切な食事(良質な燃料を補給する): 強化されたポンプ(筋肉)と、向上した代謝を効率よく働かせるための、良質なエネルギー(栄養)を体に供給します。
この3つが揃って初めて、体は「むくみ」を手放し、自ら燃焼できる「太らない体質」へと根本的かつ劇的に変わることができるのです。
もしあなたが、終わりのないダイエットとリバウンド、そして腰痛の不安に悩んでいるのなら、一度、体重計の数字やカロリーなどの数字から目を離し、あなたの体の「司令塔」である後頭骨に意識を向けてみてください。そこにこそ、あなたが探し求めていた答えが隠されているはずです。