因果の因「原因」について
腰の痛みを伴って来院された際に皆さん口にするのが
「何が原因でしょうか?」という言葉です。
その問いに対する正確な原因を探るには、腰痛戦略①で行ったように、問診・視診・触診をしっかり行う必要があります。
腰痛の原因を因果で考えれば。因は原因であり、果は結果となります。
病院に行って、レントゲンを撮り、医師に原因は何でしょうか?と聞けば、原因は、狭窄症(ヘルニアやすべり症も同様)が腰痛の原因かもしれません。と、いわれることがあります。
それは因果で考えれば、狭窄症は結果的にみつかったものなので、ひとつの原因のようですが結果となります。
原因の因は、とことん突き詰める必要があり、今度は狭窄症になった原因を探っていく必要があります。
腰痛戦略では、原因を突き詰められるまで突き詰める必要があります。
なので今度は、なぜ狭窄症になったのか?と問う必要があります。
狭窄症の原因の一例をあげるとすると、
- 姿勢
- 柔軟性
- 運動
- ケガ
- 生活習慣
など多くの原因により生じます。
年齢などが重なり複合して起きた可能性も考えられます。
更に、原因を突き詰める必要があります。
- なぜ姿勢が悪くなったのか?
- なぜ身体が硬くなったのか?
- 運動によりいつどこで問題が生じた可能性があるのか?
- 日々の生活習慣についてどの問題が原因となりうるか?
このように過去の原因を突き詰めることにより、今もその原因が問題を起こしているかどうがみつかります。
原因の始まりを見つけることが出来れば、それが腰痛が生じたきっかけの部位となり、そこには必ず圧痛が生じています。
それが過去の施術者が発見していたツボやテンダーポイントなどの治療点と一致することがあります。
ただ、始まりの因点と東洋医学のツボは大きく考え方が異なります。
腰痛の原因を見つける際に、可動域の低下は重要なサインです。
例えば
腰痛症がある人に、股関節の可動域の低下や異常が見られた場合、
更にその原因を突き詰める必要があります。
股関節の可動域が低下しているから、腰痛を来たしている可能性もありますが、
股関節の可動域を低下させる原因が別にあることを考え、そちらの原因を探る必要があります。
その原因部位が分かれば、そこに適切に対処することで、自然な癒しのエネルギーが生じ腰痛は軽快します。
原因とは
過去に生じたものです。
過去に何をしていたのか把握する作業が、問診であり、問診により腰痛の原因を捉えていくのが、腰痛戦略「知」のひとつとなります。
その人の過去に遡り、見ていく作業が、問診・視診・触診などの基本的な作業であり、当院が専門性よりも創造性を大事にしている所以です。
因果の果「結果」について
「あなたは、結果的に腰痛を来たしたわけです。」
まず、これをしっかり認識する必要があります。
そもそも痛みは怖いものでもありません。
痛みは体の異常を知らせてくれる信号なので、それを無視することが別の問題を作ることになります。
あなたは、
腰痛が生じたから狭窄症になったのでしょうか?
狭窄症になったから腰痛になったのでしょうか?
鶏が先か、卵が先かではないですが、正直、腰痛を来たした際にこの因果に捉われてほしくはありません。
狭窄症は徐々に来たしたものではないでしょうか。
それとも急に進行したのでしょうか。
狭窄症がいつ生じたか考えることは「あの時あーしておけば」などの無駄な問いとなり因果に捉われることになります。
分からない因果を永遠と考えるのが原因を突き詰める大切なことではありません。
因果に捉われると治癒を阻害し、治る腰痛も治らなくなります。
あなたが知る必要があることは、適切な問いを行い過去の原因により今もその問題が生じているか知る必要があります。
その唯一方法が施術者が行うヒーリングであり、基本的な問診や視診や触診になります。
施術者はヒーリングをし、痛みの原因を捉えることが出来ます。
今度はそれを患者に知らせ、認識することで、治癒するエネルギーが生じます。