『肩が挙がらない。』『肩の痛みが引かない。』そんな時にまずどんな原因があり対策することが必要なのかご案内いたします。肩関節の痛みや可動域低下がある場合には、どの筋肉に問題があるか把握する必要があります。肩回りの筋肉はローテーターカフといわれる回旋筋腱板といわれる筋肉で覆われています。回旋筋腱は棘上筋・棘下筋・肩甲下筋・小円筋の4つの筋を合わせてローテーターカフといいます。そのほかにも肩の痛みと関連する筋肉に上腕二頭筋腱・上腕三頭筋腱・烏口腕筋などがあります。回旋筋腱は肩をおもに回旋させる筋肉であるため、受傷すると可動域の低下がみられることがあります。回旋筋腱の柔軟性が低下すると、摩擦が生じ炎症を起こしやすくなり肩関節周囲炎などの四十肩に移行していきます。また肩の可動域低下がみられない場合には上腕二頭筋腱・上腕三頭筋腱などに問題があることがあります。肩の痛みはみるポイントがたくさんあり、一度問題を起こすとそのほかの筋腱にも負担がかかるようになります。例えば棘上筋腱を痛めて放っておくと、別のローテーターカフに負担がかかります。肩の変位があると骨にも変形を起こし、更に可動域が低下を起こします。なるべく早期に施術することで根本治療早期改善を促すことが出来ます。

その他に肩関節に摩擦が生じ炎症しやすくなる原因に以下のようなものがあります。
考えられる原因
- 背中の丸まり
- 主に胸椎部の歪みや変位
- 胸郭出口症候群などの神経や血管の圧迫
- 股関節の可動域の低下
- 血管状態の悪化(毛細血管のポンプの低下)
- 胃腸の不調
- 呼吸筋の低下
など関節・神経・血管・筋肉の異常などが原因で痛みや可動域の低下を引き起こすことにつながります。
肩関節の痛みと関連する筋肉
- 棘上筋
- 棘下筋
- 肩甲下筋
- 小円筋
- 大円筋
- 肩甲挙筋
- 僧帽筋
- 上腕三頭筋
- 上腕二頭筋
- 大胸筋
- 小胸筋
- 広背筋
- 菱形筋
かなり多くの筋肉が肩関節の動きと関連しています。
ひとつの筋繊維の損傷が血流障害を来たし、その他の筋腱の萎縮を引き起こすと、関節の拘縮、可動域の低下から肩周囲のむくみや毛細血管レベルで血管にも問題を起こし治癒しにくくなります。