「からだ・こうどう・かんきょう」と環境庁のHPにも掲載があります。
人間は考えて、行動と環境をかえることで熱中症対策をすることが出来ますが、身体に対する対策は対症療法がメインなので、熱中症の原因に対してアドバイスを致します。
熱中症の一般的な対策方法
- 水分をとる
- ナトリウムをとる
- 日傘をさす
- 首を冷やす
熱中症にならない為に、基本的な対策方法を頭に入れておきましょう。
なぜ、あなたの「身体」は熱中症になりやすいのか
私たちの身体は、川のように血液が流れることで、体温を一定に保つ恒常性が機能します
しかし、様々な原因で体の特定部位に水の滞りがあるとしたらどうでしょう。
「水たまり」を放置しておくと、熱がこもり、体温が上昇しやすくなります。
まるで、太陽の光が当たる水たまりがすぐに熱くなるように、体内の「水たまり」も熱を蓄え、熱中症のリスクを高めてしまうのです。
熱中症の生理的なメカニズム
熱中症は、主に以下の2つのメカニズムが複合的に作用することで起こります。
- 体温調節機能の破綻:
- 高温環境下
体温が上昇すると、通常は汗をかいて体表面から熱を放散し、体温を一定に保とうとします。 - 自律神経の乱れ
体温が上昇し続けると、自律神経のバランスが崩れ、体温調節機能がうまく働かなくなります。
- 高温環境下
- 体内の水分・電解質バランスの乱れ:
- 脱水: 汗をかいて水分をたくさん失うと、血液量が減少し、体温調節機能が低下します。
- 電解質バランスの乱れ: 汗と一緒にナトリウムなどの電解質も失われると、筋肉の痙攣や意識障害などの症状が現れます。
通常であれば身体の自律神経の機能により発汗を促し、気化熱により体表の温度を下がるように調整されます。
そのため、身体内の水分が足らなくなるため、補給する必要があります。
どのような体質の人が熱中症になりやすいか
一番注意が必要な人は額や頭にたくさん汗をかく人です。
血液の循環がよく、適度に発汗を促し体温調節がうまく行く人は、気化熱の影響で皮ふ表面の温度は下がり、触ると皮膚表面は冷たく感じます。
熱をため込みやすい人は、触ると発汗しておらず、皮膚表面がかなりの高温です。その分、額や頭でよく汗をかき、なんとか体温調節を行おうとしているのですが、もちろんうまくいかずに熱中症になりやすいです。
なぜこのような事が起こるのか?
身体は自律神経の中枢でもある脳の視床下部で、身体の体温調節を行っていますが、それは、身体の自律神経の機能が正常である場合に限ります。
視床下部が身体の状態を認知することが出来ない場合、発汗を促し熱中症を予防することが出来ません。
背中に熱をため込む人が危険
自律神経は視床下部から脊柱を通り、全身の隅々に行き渡っていますが、背中に熱をため込む人の場合に、先ほどお伝えした「水たまり」が背中に出来ています。
細胞内に水がたまり、むくみを作っているのですが、そこで、脳の視床下部が身体の状態を認知できないことと関わりがあります。
細胞に水が溜まっている場合に、その部位の細胞は休眠状態となり、神経伝達や血液の循環がうまくいかない場であり、ある意味、脳はその部位を認知することが出来ません。
脳は知覚や感覚により認知することが出来る。
脳は、知覚や感覚により身体を認知することが出来るので、熱をためこみ「水たまり」が出来るような状態の部位を認知できません。そのため自律神経の機能が低下し、発汗を促すことが出来ずに、最終手段として、額や頭から発汗させることで脳を守り、熱中症を防いでいます。
悪化すれば最悪、熱中症の症状を引き起こします。
熱中症の種類
- 熱けいれん: 激しい運動の後などに起こりやすく、筋肉の痙攣が主な症状です。
- 熱疲労: めまい、頭痛、吐き気などの症状が現れます。
- 熱射病: 体温が急激に上昇し、意識障害、けいれん、多臓器不全など、重篤な症状が現れます。
私たちは熱中症が危険なことを認知しているため、環境や行動を変え、退避することが出来ますが、私たちが認知しなくてはいけないことがもうひとつあります。それが自分の身体の状態を自分の脳にしっかり認知させてやる必要があります。脳の認知機能ばかりに気をとられていますが、実は、脳が身体の状態を認知できないような水たまりがある場合に、脳は正常に機能しません。
からだの熱中症を予防するには、背中に熱をためないことが大事なのですが、それだけ分かっていただければ対策の仕方はたくさんあります。
- 背中を乾布摩擦する
- 背中をアイシングする
- 背中をひねる
- 背中を背筋で鍛える
物理的な刺激を加え、感覚と知覚を刺激することで、自律神経の機能を高め、熱中症を予防することが出来ます。
参考になれば、是非周りの人やSNSなどで拡散してください。