- PATIENT
- 高校2年生・陸上短距離
- COMPLAINT
- 繰り返す左ハムストリング肉離れ
- ROOT CAUSE
- 間違ったストレッチによる筋緊張
当院には、肉離れを繰り返してしまい「癖になっているから治らない」と諦めかけているアスリートが多く来院されます。
しかし、断言します。肉離れに「治らない」はありません。
問題の本質は、「切れた筋肉」そのものではなく、「なぜそこで切れる動きをしてしまったのか?」というプロセスにあります。
01. ANALYSIS「運動神経」の正体
「肉離れをしやすい」という状態を、我々プロの視点では「運動神経が機能していない(ノイズがある)状態」と定義します。
脳は「動け」と命令しているのに、神経伝達の不具合により筋肉にはうまく伝わらず、常に緊張状態(筋緊張)が生まれています。
ゴムで言えば、常に引っ張られて硬直している状態です。この状態でダッシュをすれば、当然ゴムは千切れます。これが今回の肉離れのメカニズムです。
→ (参考)「運動神経」についての詳細な考察はこちら
02.ROOTS 問診・触診・原因特定
【臨床所見(Findings)】 まず、以下の3つの事実を確認しました。
- 動作時痛(視診): 足を前方に振り上げるスプリント動作でのみ痛みが出る。
- 硬結(触診): ハムストリングの内側に、指が弾かれるほどの強い筋緊張(しこり)がある。
- 背景(問診): 練習熱心で、部活のペアストレッチや「痛いけど効くストレッチ」を毎日行っていた。
【原因の特定(Root Cause)】
これらのキーワードから導き出される根本原因を考えると「間違ったストレッチ」がひとつ原因に考えられます。
良かれと思って筋肉を無理に引き伸ばし、自ら「微細な肉離れ」を作り続け、その傷口が硬くなった状態でダッシュをしたことで、決定的な損傷を引き起こしていました。 つまり、今回の肉離れは「運動方法の認知」によって引き起こされた結果だったのです。
03. APPROACH施術と経過
STEP 1:弾力の回復
患部からハムストリング内側にかけて、高出力の近赤外線を約15分間照射。
深層で癒着していた硬結を緩め、細胞の働きをサポートします。
STEP 2:認知の修正(Cognition)
「痛みは時に治癒に必要である」という正しい知識を指導。
例えば、肉離れを安静にし続けると、そこに血液が癒着をおこしてその部位は痛みをたしかに感じなくなり、脳は治ったと誤解してしまいます。そこでストレッチや施術により痛みを感じることで、脳に「まだ治っていないよ」とシグナルと伝えることが必要なのです。
PATIENT'S VOICE
「施術を受けた直後、足が勝手に前に出るような軽さを感じました。
週末の大会は諦めていましたが、先生に調整してもらい、無事走りきることができました。」
04. MESSAGE施術者としての使命
「今週末が、最後の大会なんです…」
この症例の彼もそうでしたが、ギリギリの状態で来院される選手も少なくありません。
本来であれば安静が必要ですが、選手の「想い」がある限り、私たちは諦めません。
医学的なベストではなくても、選手の人生におけるベストであれば、施術者として出来る限り尽くすこと。それが施術者の使命だと考えています。
RELATED DOCUMENTS(関連資料)
- 【The Truth】
やってはいけないストレッチ(ハムストリング編) - 【院長の視点】
RICEではなくRICCを奨める。治るためのC認知について - 【くまのて接骨院】
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