捻挫の癖の理由として一番あげられる要因に靭帯が伸びたや切れたなどの理由が言われているか、その他の理由について考察します。
捻挫については定義で説明したが、まず捻挫の定義が靭帯損傷からより広義な意味に捉えられていることで、捻挫は靭帯以外の損傷もする軟部組織損傷であり、多くは複合損傷であるという理解が必要です。
捻挫をすると、靭帯だけをきれいに痛めるケースなどは実際にかなり少ないです。大半が筋腱や神経を同時に痛める複合損傷であり、その筋腱の柔軟性や神経を伸ばすことでの足首動作が不安定になることが、捻挫癖になる要因に考えられます。もちろん靭帯は関節を支持するもので、靭帯の断裂により関節が不安定となり、捻挫癖がつくことも要因としては十分考えられます。
靭帯損傷以外の要因について考察していきます。
捻挫が癖になる要因
捻挫は内反といって上記のような動作により靭帯が伸ばされ損傷することを一般的にはいいますが、この動作により靭帯が断裂することで足関節が内反しやすくなり、捻挫癖になると考えるのが靭帯損傷の理論です。
その他に捻挫で痛めやすい筋腱は前脛骨筋腱や腓骨筋腱です。
特に足首が硬い場合には、前脛骨筋腱や腓骨筋腱の受傷率は高いです。
受傷しているかどうは圧痛や腫れの診方で把握出来ます。
捻挫による前脛骨筋腱の炎症に気付かずに足首を固定することで、癒着し、捻挫の癖を二次的に作ってしまうことも考えられます。
その他に捻挫しやすい人の特徴として、足首が自然と内反しやすいことが原因に考えられます。
生理的な内反を改善するには、小指側を持ち上げるようなストレッチが有効です。
まとめ
このように足首が自然と内反しやすい状態では、捻挫のリスクが高まります。内反しやすくなる原因に靭帯損傷だけでなく、筋腱や神経の損傷の影響を考える必要があります。足首の捻挫により可動域が低下し足首の動きが重くなることも捻挫のリスクを高めます。
そのため、捻挫をした場合には、どの組織の損傷かを明確にすることが求められます。ただ、病院や接骨院では、骨の損傷がみられないものを捻挫(靭帯損傷)として扱うケースでは、軟部組織の損傷があるかを正確に見分け対策する必要があります。