膝に直接的な問題を引き起こす疾患についてご案内いたします。
肩や膝の周囲にある組織には、痛みや障害を引き起こしやすい共通の特徴があります。膝は代表的な蝶番関節であり、その構造は肩関節の複雑な球体構造とは異なり、屈伸運動を得意とするつくりです。しかし、膝は単に屈伸するだけでなく、下腿が内旋・外旋することでスムーズな動きを可能にしています。
膝に起こりうる疾患には、筋や腱、滑膜、滑液包、関節包、軟骨、靭帯などの損傷が含まれます。膝の痛みを改善するためには、これらの組織や疾患の生理的な特徴を理解することが重要です。また、損傷した組織によって最適な治療方法が異なるため、靭帯には靭帯に適した治し方、筋には筋に適した治し方が必要です。
さらに、膝の痛みを根本から改善するためには、間接的な要因にも注目する必要があります。関節内の滑液が炎症を起こしている場合、血液の質や血流の影響が関与することが多いため、これらにも注意が必要です。また、膝の動きに異常がある場合は、股関節や足関節の状態も確認し、必要に応じて調整を行います。腰部の歪みから生じる神経的な影響も考慮し、リハビリやストレッチの提案を行うことが求められます。