肩の裏の痛みは揉むな。肩甲上神経の絞扼(こうやく)と「肩甲骨はがし」の危険性

  • 「肩の裏側や奥のほうが、いつも重痛い…」
  • 「腕を挙げるとピキッと痛むから、ついつい強く揉んでしまう」

もしあなたがそんな状態なら、今すぐその場所を揉むのをやめてください。 多くの方が勘違いしていますが、肩の後ろ側に起こるしつこい痛みのほとんどは、筋肉のコリではありません。「神経の障害(炎症)」です。

本日は、整形外科のレントゲンやMRIでも見逃されがちな肩の奥の痛みの正体、『肩甲上神経(けんこうじょうしんけい)の絞扼』について、当院の臨床視点から解説します。

1. レントゲンには写らない。でも「触れば5秒」で分かる

肩甲上神経がダメージを受けると、肩関節を挙げた時に痛みが出ます。しかし、極端に腕が挙がらなくなる(可動域制限が起きる)わけではないのが特徴です。

動作の時だけ痛むのであれば、まだ「軽い神経炎」です。しかし、これが進行して「夜、寝ている時にも痛む(夜間痛)」ようになると、神経の表面にまで強い炎症が起きているサインです。

実はこれ、病院では「四十肩(五十肩)」や「石灰が沈着している」と誤診されることが非常に多いのです。しかし、痛みの出どころは石灰ではなく「神経」です。 神経はレントゲンやMRIを撮っても写りません。しかし、身体の構造を熟知していれば、絞扼(圧迫)されている部位を触診するだけで、わずか5秒で的確に把握することができます。

2. なぜ神経が擦れるのか?(スポーツと運動連鎖の罠)

肩甲上神経は、肩甲骨の上部にある「肩甲上切痕」という非常に狭い隙間(トンネル)を通ります。上から見ると、その危うい構造がよく分かります。

肩甲上神経の解剖図上から

通常、普通に生活しているだけでこの神経を痛めることはありません。しかし、ゴルフや野球などの「反復する回旋スポーツ」を行い、さらに【特定の条件】が揃ってしまった時に、このトンネルで神経が削られ、悲鳴を上げます。

その条件とは、主に以下の3つです。

  1. 背中の丸まり
  2. 股関節の硬さ
  3. 首や肩が極端に太く浮腫んでいる

「なぜ肩の神経なのに、股関節が関係するの?」と思うかもしれません。 ヒントは、腰や股関節から肩に向かって伸びる巨大な筋肉**「広背筋(こうはいきん)」**の付着部にあります。(※興味のある方は、広背筋の解剖図を調べてみてください)。

股関節が硬くなると、背中が丸まり、肩甲骨の位置がズレます。その崩れた状態のまま、無理にスイングで身体を捻り続けることで、神経の通り道が狭くなり、徐々に神経が引っ張られ、摩耗してしまうのです。

3. 巷で流行る「肩甲骨はがし」の危険性

ここで、絶対に知っておいていただきたい注意点があります。 それは、巷の整体やマッサージ店で謳われている「肩甲骨はがし」の危険性です。

肩甲骨をはがして(緩めて)いいのは、外側(脇の下=腋窩の方向)だけです。肩甲骨の内側は、絶対にギューギューと揉んだり剥がそうとしたりしてはいけません。 理由は簡単で、そこに「大切な神経」が通っているからです。

※注意
炎症を起こしている神経を揉む行為は、火事に油を注ぐのと同じです。揉めば揉むほど神経は傷つき、悪化します。肩甲上神経の疾患において「筋肉を指でほぐす」というアプローチは全く意味を持ちません。

4. 湿布はNG。当院の「神経を修復する」アプローチ

では、この神経の摩耗と炎症をどうやって治すのか。

自分でできる対症療法としては、正確な位置への「アイシング」のみです。湿布は絶対に貼らないでください。湿布は神経の働きを一時的に鈍くして痛みをごまかすだけで、結果的に根本的な治りを遅延させます。

当院では、指で筋肉を揉むようなことはしません。(アプローチするとしても骨格の的確な誘導のみです)。 神経の圧迫を根本から改善し、摩耗を防ぐために、『メディチャーライト(近赤外線)』という特殊な光線療法を使用します。

頸部へのメディチャーライト近赤外線照射

副作用のないこの光を、「解剖学的に寸分の狂いもない的確な部位」に照射することで、周囲の組織の弾力性を圧倒的に向上させ、神経の炎症を細胞レベルで鎮めます。 (※適当に光を当てても全く治りません。この「部位の見極め(鑑別)」こそが、教科書には載っていない最も重要な臨床技術です)。

長引く肩の裏の痛みや、ゴルフ後の首・肩の不調。それは本当に筋肉のコリでしょうか? 間違ったケアで神経を壊してしまう前に、ご自身の身体で何が起きているのか、正しい見立てを知ってください。


▼ 実際のスポーツ疾患へのアプローチはこちら

ゴルフなどの回旋スポーツで、この運動連鎖の崩れがどう影響するか。実際の症状と改善へのアプローチについて解説しています。

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当院では、マッサージや湿布では届かない「神経の炎症」と「全身の歪み」に対して、細胞レベルからアプローチする自費診療を行っています。
長年悩まされている本当の理由を知り、根本から身体を変えたい方は、ぜひ一度ご相談ください。

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