血糖値を下げるためには、運動や食事が有効です。運動により糖の代謝が向上し、食事で血糖値の上昇を抑えることができます。そのため、血糖値が高い場合、まず運動と食事の指導が行われます。しかし、これだけでは十分とはいえません。実際には、血糖値が上がりやすい状態を改善するために「自律神経を整える」ことが重要なのです。
前回の記事では、隠れ糖尿病が様々な不調や痛みに繋がり初期症状について説明しました。よろしければご覧ください。
血糖値が上がりやすい体について
血糖値を下げるには、まず血糖値が上がりやすい身体について知る必要があります。
血糖値がなぜ身体の不調や痛みを悪化または慢性化させるかというと、血液循環が悪くなるとむくみが生じ関節のこわばりや炎症などが生じやすくなります。連鎖的に問題が生じる原因に、姿勢や脊柱の歪みから起因する自律神経の乱れが原因となることがあります。
血糖値が上がりやすい身体は
- 筋肉量が少ない
- 色白
- 脚がむくむ
- 手が冷える
- 胃腸の調子が悪い
- 脊柱の歪み
- 巻き肩
- 指の変形
様々な要因が重なることで、消化吸収代謝に問題が起こり、血糖値が上昇しやすくなります。そのような状態で食事の乱れや運動不足、私生活の乱れが重なると糖の代謝不良を引き起こし、様々な不調や痛みを引き起こします。
血糖値を下げる方法
血糖値を下げるには、下記の3つのアプローチが必要です。中でも、体の状態を整え自律神経が正常に働くことが一番重要です。
- 運動
- 食事
- 体のアプローチ
体を整え自律神経が整えば、代謝は向上し血流が改善されます。そのうえで、食事を意識して改善することができれば、健康を取り戻すことができます。
体を整えるとは…
むくみや冷え、こわばりなど、すでに現れている症状に目を向けることが大切です。そのため、一人一人対処の方法が違う点に注意が必要です。体は個人差があるため、血糖値を下げるには、どこに問題があるのかを自分自身でチェックし、身体の状態を整えることで食事や運動がより効果を発揮します。
体をチェックするポイント
血糖値の問題は、末端部分から始まることが多いのが特徴です。
末端は血管が細く、自律神経がコントロールする毛細血管に問題が起こると、指先の血流が障害されます。これにより、関節の「こわばり」が生じ、動きが悪くなります。その結果、筋肉や腱の働きも悪くなり、腱鞘炎などの症状を引き起こすと考えられます。それが妊娠時や出産後の腱鞘炎との関連になりますが、それについて別の頁で対策法などをお伝えできればと思います。
指先の問題により血流が悪くなることで今度は別の問題が生じます。肘、肩、首、腰など痛みや不調を招き、しびれや痛みまたは五十肩などの肩関節周囲炎や肩こりなどの慢性疾患へ移行していきます。
問題が問題を作ると、より複雑化するため、難治化し完治に至らない対症療法になってしまいます。
例えば、以下のようなプロセスが起こることがあります
- 血液循環が悪化すると、指先の血液循環が障害され、関節のこわばりや炎症が起きる。
- これが筋肉や腱の働きを阻害し、腱鞘炎や冷え性などの症状を引き起こす。
- 問題がさらに連鎖し、肘、肩、首と広がり、五十肩や肩こりなどの慢性疾患へと発展する。
まとめ|食事や運動だけではダメな理由
食事や運動だけでは十分でない理由は、それがあくまでも二次的な対策になるからで、一次的な問題である「体の状態」そのものを整える必要があります。確かに食事や運動の乱れが身体に問題をつくるのですが、消化吸収代謝が良い身体であれば、血糖値にも問題が生じにくいと考えます。
血糖値を下げるために整える体の問題点
- 巻き肩
- 脊柱の歪み
- 脚のむくみ
- 関節の動き
それらを意識した方法を取り入れることで、血糖値を下がりやすい身体を取り戻すことが出来ます。自律神経は精神的なものではなく、脊柱や姿勢の歪みにより自律神経が乱れることがほとんどです。「自律神経をコントロールするためにストレスを減らそう」とかそういうことではありません。ストレスというのは、精神的なストレスばかりが注目されますが、身体的ストレスにより精神的なストレスが連鎖していきます。
身体的なストレスに、「冷え、こわばり、むくみ、いたみ」などがあり、『巻き肩、歪み、動き』を改善することで身体的ストレスが減り、自律神経の乱れが整えば、精神的なストレスにも強くなります。