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ストレッチについて 肩・首の痛み

【四十肩向け】腰背部の基本のストレッチ「顔洗い体操」のやり方

2025年6月14日

はじめに:「なんとかしたい」その一手間が、痛みを悪化させていませんか?

  • 「四十肩は、動かした方が早く治る」
  • 「テレビで見た『肩甲骨はがし』が良いらしい」

そう信じて、痛みを我慢しながら、無理に腕を回したり、痛い場所をぐりぐり揉んだりしていませんか?

良かれと思ってやっているそのセルフケアが、実は、あなたの四十肩の症状を、かえって悪化させているかもしれません。特に、ズキズキと夜も眠れないほどの痛み(夜間痛)がある場合、自己流のケアは非常に危険です。

この記事では、なぜ無理なストレッチが危険なのか、その理由を簡単にご説明し、専門家として私たちが推奨する、誰でも安全にできる**「顔洗い体操」**をご紹介します。

なぜ、一般的なストレッチは危険なのか?

四十肩の痛みの多くは、筋肉そのものではなく、その周辺を走る「神経」が炎症を起こしていることが原因です。

この神経が過敏になっている状態で、むやみに伸ばしたり揉んだりすると、神経をさらに刺激してしまい、炎症を悪化させます。その結果、つらい夜の疼き(夜間痛)が、より一層強くなってしまうのです。

必要なのは、無理やり可動域を広げることではありません。まず肩関節の環境を整え、神経の炎症(興奮)を鎮めることが、回復への第一歩です。

安全なケアの鍵は「潤滑」です

では、どうすればいいのか。答えは、固まった関節を、痛みのない範囲で優しく動かすことで、関節の潤滑油である「滑液」の分泌を促し、動きを滑らかにすること。これが最も安全で適切なアプローチです。

そのために最適なのが、今回ご紹介する「顔洗い体操」なのです。

【実践】専門家が教える「顔洗い体操」

顔の前で顔を洗うように可動域を拡げるやり方①
顔の前で顔を洗うように可動域を拡げるやり方②
  1. まず、仰向けで寝ます。 リラックスできる、平らな場所で行いましょう。
  2. 両手の小指側を合わせ、顔の前に手を持ってきます。 ちょうど、顔を洗う時のような手の形です。
  3. そのまま、顔の額に沿わせるように、両腕を上にあげていきます。 この、額に沿って腕を上げる動きを「前額面」での運動といいます。ゆっくりと、20回繰り返しましょう。

【最重要ポイント】
この時に感じる痛みは、「正しい痛み」です。痛みは全てが悪いわけではなく、身体が脳に異常を知らせ、治癒力を発揮させるための重要なサインです。安静にしているだけでは分からない、この「動かした時の正しい痛み」を脳に認知させることが、回復への第一歩となります。 ただし、その痛みを無視して無理に動かすと、関節はさらに固まり、別の不調へと繋がるので注意が必要です。

まとめ:この体操は、あくまで「応急処置」です

この「顔洗い体操」は、四十肩のつらい時期を、安全かつ効果的に乗り切るための、非常に優れたセルフケアです。

しかし、これはあくまで症状を和らげるための一時的なケアであり、痛みの根本的な原因を解決するものではありません。

なぜあなたの肩が痛くなってしまったのか、その本当の原因は、肩そのものではなく、腰や背骨など、身体全体の歪みにあるかもしれません。

長引く痛みでお悩みの方は、自己判断で悪化させてしまう前に、ぜひ一度専門家にご相談ください。

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自己流ストレッチで悪化していませんか?当院では正しい診断に基づき、あなただけの「ストレッチ指導」を行います。その効果は患者様の声が証明しています。痛みの根本原因にアプローチし、再発を防ぎます。

  • この記事を書いた人

【柔道整復師】熊谷卓眞

身体の“本当の秘密”、知りたくありませんか?あなたの「治りたい」に本気で向き合う、「施術者」です。

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