ランナー膝について簡単に説明いたします。
ランナー膝は、主に膝の外側の痛みを来たす疾患です。
原因となる主要な筋腱は以下
- 腸脛靭帯
- ハムストリングの外側
- 大腿四頭筋の外側
- 腓腹筋外側
- 腓骨筋
対症療法としてのランナー膝の対策
筋腱の状態をひとつひとつ調べ、どの筋腱が問題があるか分かれば、まず各々に対策し炎症が抑制されればランナー膝の痛みは改善することが出来ます。
ただ、これは対症療法なので、ランナー膝を来たした原因を知ることが必要です。
対症療法の方法は、自分で対策するのであれば、ストレッチやアイシングとなり、炎症部位をしっかりと探り抑制出来れば、痛みは軽快します。
原因療法としてのランナー膝の対策
『なぜ?ランナー膝になったのか。』
それを知ることが出来れば、ランナー膝の対策が可能です。
当院では基本的に【予防を兼ねた原因療法】への施術と【炎症抑制の対症療法】を同時行い、根本原因の改善をしていくことが特徴です。
当院ではすべての痛みや不調に対して根本原因を探る5つの枠組みで対策します。
ランナー膝の根本原因は【姿勢】
ランナー膝の主な原因は、姿勢や身体の歪みが根本原因となることが多いです。
ランナー膝は片側の痛みが中心に起こります。
片側の膝の外側に負担がかかり、筋腱が摩耗し炎症することで痛みを伴います。

通常、膝周囲の筋腱は滑液包で保護され、摩擦が生じないように、常に保たれているのですが、何らかの影響により、それらの恒常性が乱れることで、摩耗し始めます。
はじめは大したことない痛みも次第に炎症が強くなれば、歩行にも支障を来たし、難治化します。
その炎症に対して対策することが対症療法ですが、根本原因部位へ対策をしっかり行わないと再発するリスクを残したままになります。
姿勢の崩れでは、どこの部位に歪みが生じているのかを探っていきます。
単に脚の長さが違うからと矯正してもあまり意味はありません。姿勢の乱れというのは、どこかに問題を起こすことで招くことが多いです。
例えば、大腿筋膜張筋の緊張
膝の外側の痛みの場合、太もも外側の筋緊張が問題となることがあります。
外側の緊張により徐々に問題を起こし始めます。
身体の歪み方には様々ありますが、まずはランナー膝の場合にチェック姿勢は、肩の位置異常です。
同じ動作の繰り返しとなるランニングの場合には、少しの歪みが徐々に支障をきたすようになります。肩が歪めば、股関節の動き・呼吸器系・自律神経系・脚の長さなど様々な影響を与えランナー膝を引き起こしかねません。
ランナー膝の根本原因は【動き】
もうひとつ、かならず対策しなければいけないのが動きの問題です。
関節の動きがスムーズであれば、身体の歪みがあっても摩擦が生じにくく、痛みが出るリスクを減らすことが出来ます
しかし、関節の動きに支障を来たすようになると、徐々に動きが悪く、関節周囲で筋腱や神経がこすれ炎症を起こす原因となります。
動きが悪くなっている状態は、滑膜などの潤滑の機能も低下しランナー膝になるリスクは高まります。
特に問題となる動き
- 膝の伸展
- 股関節の屈曲内旋
- 足首の底屈
ランナー膝の場合には、腸脛靭帯やハムストリングの外側の腱で炎症をおこし痛みを伴います。
筋腱が硬くなり動きが悪くなりますし、足の長さなどのバランスが崩れても歪みにより片側の膝は伸びにくくなります。そのように、原因を正確に見分けることが早期改善根本治療に繋がります。
ランナー膝を予防するためのまとめ
原因は一人ひとり違うということをまず理解することが大切です。
一人ひとり違いますが、以下のような特徴が原因となることが多いので、それらに心当たりがあればまずは、対策し予防することで、ランナー膝を根本から改善し、競技力の向上にもつなげることが出来ます。
例
- 右と左の肩の位置
- 左右の首の可動域
- 片側に肩こりや首の痛みがある状態
- どちらかの肩がうまく上がらない
- 膝をしっかりのばすことが出来ない
- 膝を伸ばすと片側だけのばすことが出来ます
- がに股
- O脚
- またはどちらがが外側に開きやすい
などこれははやりかたがわかえれば自分でもチェック可能です。
ただ、それが正常な動きなのか問題があるのか残念ながら自分で判断することは難しいと思います。
ちなみに、当院は、施術前に必ずランナー膝であれ全身のチェックを行ったうえで施術を行うため、どこに問題があり、どこの関連が膝への影響があるのか把握することで早期改善や根本改善を基本としています。