はじめに:その膝の痛み、「原因不明」と諦めていませんか?
はじめまして、横浜市でくまのて接骨院の院長をしております、熊谷です。
- 「もう1ヶ月以上、右膝のお皿の下がなんとなく痛い…」
- 「病院に行くほどではないと思い、湿布を貼って安静にしていたが、一向に良くならない…」
- 「階段を上る時や、歩き始めの一歩が特に痛くて、だんだん外に出るのが億劫になってきた…」
もし、あなたが今、このようなお悩みを抱えているなら、この記事はあなたのためのものです。
当院には、まさにあなたと同じように、原因がはっきりしない膝の痛みが続き、と頼ってくださる、長年のお付き合いの患者様が数多くいらっしゃいます。
その痛みは、本当に「原因不明」なのでしょうか? この記事が、あなたの長年の疑問に、明確な答えを示す光となれば幸いです。
一般的な見解と、当院の視点:なぜ、あなたの膝痛は「水が溜まっている」わけではないのか?
一般的に、膝の痛みが続くと「膝に水が溜まっている」と診断されることがあります。これは、膝のクッション(軟骨)がすり減り、関節を包む袋(滑液包)が炎症を起こす状態です。
しかし、私は長年の臨床経験から、その説明に当てはまらないケースを数多く見てきました。
今回のケースでも、患者様のお膝を拝見すると、いわゆる「水が溜まった」時のようなお皿周りの腫れは見られません。痛みは、もう少し下の、膝のお皿のすぐ下の骨が出っ張っている部分に集中しています。
では、なぜそこが痛むのでしょうか? 当院では、**「なぜ、膝がねじれてしまったのか?」**という根本原因を探っていきます。 実は、膝痛を訴える方の多くに、腰痛、股関節の硬さ、ぽっこりとお腹が出るといった、一見すると膝とは無関係な問題が見つかるのです。
つまり、膝の痛みはあくまで「結果」。あなたの身体を支える土台が、別の場所から崩れ始めた結果、膝に「ねじれ」という負担が集中してしまったに過ぎないのです。
当院の見立て:痛みの本当の原因は「60代で再発する、大人のオスグッド病」です
当院では「10の姿勢分析」を通して、痛みの本当の原因を客観的に見つけ出します。 今回のケースのように、膝のお皿の下が痛む方によく見られるのが、肩や股関節の動きの悪さです。
実は、腰から膝へつながる神経の状態は、背中全体の硬さに大きく影響されます。背中が硬くなると、その土台である腰椎が不安定になり、連動して肩の動きまで悪くなってしまうのです。この腰椎の不安定さが、膝の痛みを引き起こす大元の原因となっていることは少なくありません。

そして、当院の見立てでは、この痛みの正体は**「60代で再発する、オスグッド病に似た脛骨粗面の炎症」**です。
「オスグッド病」と聞くと、成長期の10代のスポーツ少年がなるもの、というイメージが強いかもしれません。しかし私の臨床経験では、60代以降、若い頃に蓄積した負担や、加齢による軟骨の変化、そして身体の歪みが複合的な要因となり、この症状が「再発」するケースが非常に多いのです。
症例レポート:当院の分析とアプローチ
- 【患者様の背景】
- プロフィール: 60代男性。日頃からジムやウォーキングで身体を動かしている。
- 【主なお悩み】
- 痛みの性質: 膝のどの部分が痛いかハッキリしないが、曲げると痛む。なんとなく不快な痛みが1ヶ月続いている。
- 困っている場面: 階段の上り、歩き始め、正座ができない。
- 【当院での検査・分析】
- 問診: まず、いつ、どこが、どのように痛むのか、日常生活でのお困りごとを詳しくお聞きします。
- 視診: 10の姿勢分析により、肩・膝・股関節・足首などの状態を検査。この時点で、肩・股関節・足首に問題が見つかりました。
- 触診: 膝に水が溜まっている様子はなく、明らかに膝下の骨(脛骨粗面)が突出し、押すと強い痛み(圧痛)があることを確認しました。
- 分析結果: これらの所見から、痛みの原因は「水が溜まった」のではなく、ご本人が自覚していない肩の動きの悪さに起因する腰部の不安定さが、膝のねじれを生み、「大人のオスグッド病」とも言える脛骨粗面の炎症を引き起こしていると判断しました。
- 【具体的なアプローチ】
- まず、痛みの直接の原因である膝下の骨(脛骨粗面)に、近赤外線を15分ほど照射し、炎症を抑えます。
- 次に、根本原因である肩の動きの支点となる腰椎部の安定性を改善するため、10分ほど照射を行います。
- 最後に、腰椎のしなやかさを取り戻すための、肩や背中の簡単な体操を指導します。
- 【改善への道のり】
- 初回の変化: すぐに肩の可動域に改善が見られ、ご自身の身体の変化を客観的に実感していただけました。
- 通院ペースと期間の目安: 週に2回のペースで通っていただき、合計8回で日常生活に支障がないレベルまで改善したため、一旦「治癒」としました。
まとめ:診断名に諦める前に、本当の原因を探しませんか?
ここまでお読みいただき、ありがとうございます。 「原因不明」と諦めかけていたその痛みは、なぜその痛みが生じてしまったのか、その背景にある身体全体の歪みに目を向けることで、改善への道筋が見えてきます。
「私のこの痛みも、もしかしたら…」
もし、そう感じていただけたなら、とても嬉しく思います。横浜でつらい膝の痛みに悩み、「どこに行っても治らない」と感じているのなら、ぜひ一度、あなたの本当の原因を見つけるお手伝いをさせてください。
まずはお話だけでも結構です。私たちが、あなたの力になれるかもしれません。
院長のより深い考え: なぜ膝の痛みの原因が、腰や肩にあるのか?そのより深いメカニズムや、私の健康哲学の背景については、個人ブログ『健康をかき集めるくまでblog』で詳しく解説していきます。ご興味のある方は、そちらもご覧ください。