はじめに:その痛み、本当に「時間が解決」してくれますか?
はじめまして、横浜市でくまのて接骨院の院長をしております、熊谷です。
- 「四十肩は放っておけば治る、と聞いていたのに…」
- 「最初は少し腕が上がりにくいだけだったのが、自己流で揉んでいたら急に悪化してしまった…」
- 「夜中にズキズキとした痛みで目が覚めてしまい、ぐっすり眠れない…」
もし、40代のあなたが今、このようなお悩みを抱えているなら、この記事はあなたのためのものです。
当院には、まさにあなたと同じように、良かれと思ってやったセルフケアでかえって症状を悪化させてしまい、「どうしていいか分からない」と駆け込んでこられる方が、横浜市内から数多くいらっしゃいます。
その痛みは、本当に肩だけの問題なのでしょうか? この記事が、あなたのつらい痛みの本当の原因を解き明かす、きっかけとなれば幸いです。
一般的な見解と、当院の視点:なぜ、あなたの肩は固まってしまったのか?
一般的に「四十肩・五十肩」は、肩関節を包む袋(関節包)が炎症を起こし、組織が固まってしまう(癒着)状態と説明されます。
しかし、私は長年の臨床経験から、その説明だけでは不十分だと考えています。
- なぜ、突然なんの原因もなく、肩関節に炎症が起きてしまったのでしょうか?
- なぜ、安静にしていても痛みは引かず、むしろ悪化してしまうのでしょうか?
当院ではさらにその先、「では、なぜ肩関節に過剰な負担がかかる状態になってしまったのか?」という根本原因を探っていきます。 実は、四十肩に悩む方の多くに、腰の不安定さや反り腰、そして背中全体の硬さといった、一見すると肩とは無関係な問題が見つかるのです。
つまり、肩の痛みはあくまで「結果」。あなたの身体を支える土台である「腰」が崩れ始めた結果、肩に負担が集中してしまったに過ぎないのです。
当院の見立て:痛みの本当の原因は、腰椎の不安定さが引き起こす「広背筋の機能不全」です

当院では「10の姿勢分析」を通して、痛みの本当の原因を客観的に見つけ出します。 四十肩の方にほぼ共通して見られるのが、腰椎(腰の骨)の不安定さです。
腕を上げるという動作は、肩だけでなく、背中から腕へと繋がる大きな筋肉「広背筋」の働きが非常に重要です。そして、この広背筋が正しく機能するための土台となっているのが、他ならぬ「腰椎」なのです。
しかし、猫背や反り腰などで腰椎が不安定になると、広背筋は正常に力を発揮できなくなり、腕を上げる際に肩関節だけで無理やり動かそうとします。この無理な動きが、肩関節に過剰な負担をかけ、激しい炎症と激痛を引き起こすのです。
肩関節そのものではなく、その土台である腰椎の不安定さと、それによって引き起こされた広背筋の機能不全こそが、あなたの痛みの本当の原因なのです。
症例レポート:当院の分析とアプローチ
- 【患者様の背景】
- プロフィール: 40代男性。デスクワーク中心で、ご自身で「身体が硬い」という自覚がある。
- 来院前の状況: 肩が上がりにくいことに気づき、「そのうち治るだろう」と自己流で肩を揉んでいたら、夜間にも強い痛みが出るほど悪化してしまった。
- 【主なお悩み】
- 痛みの性質: 初期は少し手を上げるだけの痛みだったが、現在はじっとしていてもジンジンと痛み、夜間にズキズキとした痛みで目が覚める。
- 困っている場面: 服の着替え、電車のつり革を持つといった動作が困難。
- 【当院での検査・分析】
- 問診・視診: 日常生活でのお困りごとを詳しくお聞きし、肩の高さの左右差などを確認します。
- 触診・可動域検査: 痛む肩の後部(これは神経痛であることが多い)の圧痛を確認。次に、腕がどのくらい上がるかを検査したところ、前方・側方ともに90度までしか上がらない状態でした。(必ず手のひら上の外旋位で検査)
- 分析結果: 肩関節は、背骨や肩甲骨と連動して初めて180度近くまで上がります。90度で止まってしまうということは、痛む肩そのものだけでなく、その土台である「腰椎の不安定さ」と、それに伴う「広背筋の機能不全」が根本原因であることは明らかでした。さらに、末端の冷えやむくみから、頸椎(首の骨)の神経圧迫による循環障害も併発していると判断しました。
- 【具体的なアプローチ】
- 【改善への道のり】
- 初回の変化: 施術後、腕の可動域は120度まで改善。しかし、痛みはすぐには変わりません。
- 通院ペースと期間の目安: 40代の方の四十肩は、完全に固着していないため、炎症さえコントロールできれば比較的早く改善することが多いです。週に1回・45分の施術を続けたところ、4回の通院(約1ヶ月)で夜間の痛みはなくなり、腕も150度まで上がるなど、日常生活に支障がないレベルまで改善したため、一旦「治癒」としました。
5. まとめ:診断名に諦める前に、本当の原因を探しませんか?
ここまでお読みいただき、ありがとうございます。 「四十肩だから仕方ない」と諦めかけていたその痛みは、なぜその痛みが生じてしまったのか、その背景にある身体全体の歪みに目を向けることで、改善への道筋が見えてきます。
「私のこの痛みも、もしかしたら…」
もし、そう感じていただけたなら、とても嬉しく思います。横浜でつらい四十肩・五十肩に悩み、「どこに行っても治らない」と感じているのなら、ぜひ一度、あなたの本当の原因を見つけるお手伝いをさせてください。
まずはお話だけでも結構です。私たちが、あなたの力になれるかもしれません。
アイシング方法
そのものを冷やすのではなく、熱感の原因となっている血流が集まりやすい、「鎖骨の周り」と「脇の下(腋窩)」を、氷嚢などで15分ほど冷やしてみてください。これを寝る前に行うだけで、夜間の痛みが和らぐケースが多くあります。