旭区希望が丘での活動に続き、今回は瀬谷区の高等学校で4年間、スクールトレーナーとして野球部を中心に指導しました。この期間を通じて、野球特有の課題を実感し、競技ごとに異なるケアの必要性を深く学ぶ機会となりました。
スポーツによるケアの違いと基本の重要性
競技ごとにケアのポイントは異なるものの、どのスポーツでも身体づくりの基本は共通しています。柔軟性と生理的な機能を維持し、それを向上させることが重要です。希望が丘での活動では、陸上、バスケットボール、バレーボールの選手が多く訪れましたが、サッカー部の選手はほとんどいませんでした。サッカー界全体でケガへの意識が進んでいることを感じさせる一方、他の競技ではその点にまだ課題が残っていると感じます。
ケガの多さとトレーナー活動の課題
部活動のトレーナーとして定期的にサポートをし、多くの生徒が痛みを訴えて訪れます。時には9割以上の選手が何らかの痛みを抱えていることもありました。セミナーや指導を通じてケガの予防に取り組んだものの、結果としてケガ人が増加する現実に直面しました。最後の夏の大会前には、選手たちが痛みを抱えながら練習に励む姿に、大きな疑問を感じました。
野球界全体で求められる意識改革
これは一部のチームだけでなく、高校野球全体の課題です。スポーツの本質を見つめ直し、競技力の向上と健康の両立を目指す意識が求められます。科学的なトレーニングが効果を発揮するのは、基本的な身体機能が正常な場合に限られます。逆に、生理的機能が損なわれた状態でトレーニングを続けると、身体への負荷が増し、成長を阻害するリスクが高まります。
MLBに進むような選手が野球の選手たちに科学的なトレーニングを推奨することがありますが、これは過ちを繰り返すことになりかねません。大切なのは、自分の身体を見つめ直し、一歩一歩、身体機能を整えながら成長することです。その積み重ねが競技力の向上や心身の健康につながり、さらに社会全体の健康にも貢献していきます。
チームスポーツの特性と効果的なアプローチ
野球のようなチームスポーツでは、個々の選手に合わせたトレーニングを行うのは難しいため、物理的なトレーニングが有効です。柔軟性と関節の可動域を高め、筋肉に弾力を持たせることで、身体は自然と反発力を得ます。その反発力がスピードにつながり、競技力の向上に寄与します。スピードの向上には筋力が不可欠とされがちですが、必ずしも筋肉量に頼る必要はなく、適切な柔軟性と弾力があれば十分なパフォーマンスが得られます。
食事とトレーニングのバランス
トレーニングに加え、食事のバランスも重要です。印象的だったのは、一日に大量の白米を摂取し、体重を増やす方法が当たり前のように行われていたことです。生理的機能が低下した状態でこのような増量を続ければ、身体はますます負担を抱え、ケガのリスクが高まります。トレーニングと食事のバランスを見直し、適切な方法を取り入れることが、心身の健康を支える鍵となります。
まとめ:スポーツの本質を取り戻すために
くまのて接骨院では、身体の柔軟性を高め、ケガを予防しながら競技力と健康の両立を目指すサポートを提供しています。旭区希望が丘の活動に続き、今回の横浜市瀬谷での4年間の指導を通じ、野球部をはじめとする選手たちとともに多くの学びを得ました。
スポーツにおいては、科学的なトレーニングに頼るだけでなく、基本的な身体機能を整えることが欠かせません。少年野球から高校野球まで、悪い習慣を見直し、良い取り組みを積極的に取り入れることが、選手たちの未来を支える一歩です。当院では今後も、身体づくりを支え、健康的な心身を育むサポートに取り組んでまいります。